【納得】寿司屋の隠語や専門用語を解説【わかりやすい】

豆知識



悩む人
寿司業界で使われる専門用語について教えてください。
間違った用語の使い方や、どう言う語源でその用語が生まれたかなど気になります。

どうも、ハマちゃんです。今回は寿司屋で使われる基本的な用語や隠語について解説します。

ーこの記事を読むとわかる事ー
❶寿司屋が使う専門用語の意味
❷寿司屋が使う隠語の意味
❸寿司屋の数の数え方

寿司屋の隠語や専門用語を解説

今日は寿司屋の隠語や専門用語についてご紹介します。寿司を食べていて、職人さんから「鯛の昆布締めです、どうぞ!」とか「漬けにしてます」とか、言われるけど結局それってなに?ていう人のために寿司屋でよく聞く用語を解説します。

中には知っておかないと恥ずかしい、間違った使い方をしている人なども多くいます。

しっかり覚えてスマートに寿司屋での食事を楽しみましょう!

寿司屋が使う専門用語の意味

専門用語と言ってもわりと普通によく聞く用語ばかりです。それが一体どんな物を指す用語なのかをお伝えして見ます。

江戸前寿司

江戸前寿司と一言で言っても時代が進むにつれて、その意味合いは変化してきています。

昔は江戸前寿司と言えば、江戸前(東京湾)でとれた魚を用いた寿司のことを指しましたが、現代は江戸前技法と呼ばれるその昔まだ冷蔵庫等がなかった時代に魚を日もちさせるために施した処置を用いて作られたお寿司を示す事が多いです。

江戸前五代技法

①酢締め、②昆布締め、③漬ける、④煮る、⑤茹でる

この5つの技術を総称し江戸前五代技法といいます。本来は魚を日もちさせるために施した処置でしたが、その作用は理にかなっており、現代ではこれらの技法を用いることで、魚介類の旨味を引き出しより美味しく食べる事ができる為、色んな場面で使われる技法です。

昆布締め

魚の身から余分な水分を吸い取り身を締める技法です。水分をすうと同時に昆布の旨みが魚に移るので普通の身とは違う食感や、味わいが楽しめます。

酢締め

殺菌力とタンパク質を固める作用のある酢を用いて、魚が腐敗するのを遅らせる技術です。特にサバはタンパク質分解酵素を多く含むため、この技法を用いる事が基本です

漬け

冷凍技術がまだ発達していない頃、魚介類の保存方法として用いられた技術です。特にマグロを腐らせないための技術としてよく活用されました。現代では鮨ダネに切った身を短時間で漬けて行う即席漬けも行われます。

煮る

調味料を用いて、身に火を通す技術です。特に寿司屋ではアナゴやハマグリは煮て、その煮汁を煮詰めて煮詰めダレを合わせて提供する事が多いです。蒸し鮑なども蒸し煮という煮物に近い形で調理される事が多いです。

最近ではあまり見られませんが、イカやホタテなども昔は煮て使うことが多かったようです。

茹でる

水(湯)を用いて、魚介類に火を通す技術です。特にタコ、エビ、カニなどは茹でて提供される事が多いです。

茹でた後、さらにおぼろ漬けにしたり、酢に漬けたりと茹でた後に手をかける仕事もあります。貝類や白身魚なども軽く湯引きしてから使用する事もあります。

ー甲殻類の茹で方ー
特に甲殻類を茹でる際はいかに味を抜かずに茹でるかがポイントです。
浸透圧を利用します。3%ぐらいの塩水でボイルする事をオススメします。
ただのお湯で茹でてしまうと、素材の味や旨味がお湯に溶け出し味気ないエビやカニになります。
又使用用途に応じておかあげ(素冷まし)にするか、急冷するかなどもポイントの一つです。

赤シャリ

熟成した酒粕から作られる酢を使用して作られたシャリの事を指します。米酢を使った白シャリより色が赤みを帯びている事から赤シャリと呼ばれます。

旨味があり香りや酸味がまろやかなところが特徴です。江戸前寿司の普及と共に一気に普及しましたが、現代では戦後の黄変米や物資難などの情勢の影響により使用される機会は減ったように思われます。

神経締め

魚が死後硬直するまでの時間をひきのばす技術です。

魚の脊髄に管や、針金を通すことにより脊髄を壊します。鮮度抜群のお魚を食べたい、提供したい場合は神経締めを施すケースが多いです。

光り物

青魚や光沢の帯びた皮を持つ小魚を、酢締めや昆布締めを施している寿司タネの総称です。

仕込みの手間が多く、微妙な加減の調整が難しいことから光り物を食べれば店のレベルがわかるとまで言われます。

えんがわ

ヒラメやカレイのヒレ付近の身の事を指します。独特の食感と旨みがありますが1匹から取れる数が少ない為、珍味に近い存在です。

鉄砲

本来細巻きを指しますが、最近では鉄砲=干瓢巻きのことを指す事が多い気がします。

形が鉄砲の筒に似ていることが語源とされています

寿司屋が使う隠語の意味

ご紹介する隠語は寿司屋が使う合言葉みたいな物です。ですので、お客様側の人が使うのはおかしいとか下品だなどと言われます。正直伝わればどっちでも良いです。

寿司屋側の人間であればしっかりとした意味を理解しておかなければ、お客様に笑われてしまいます。

ネタ

寿司ダネのタネが語源で、タネを逆さに読んだ隠語が『ネタ』です。

ネタも実は僕たち板前が使う言葉なので、お客様が使うのは下品と言われる事があります。正直どっちでも良いです。覚えておくぐらいで良いと思います。

あがり

お茶のことを『あがり』と言いますが、正確には最後に出すお茶のことを指します。

反対にお店で最初に出すお茶を『お出花・出ばな』と呼びますが、使う機会はほぼないです。もし寿司屋でお茶が欲しい場合は普通に「お茶をください」という方がカッコいいですね!

あにき・おとうと

先に仕込んだものの事を指します。要は古い寿司ダネや、食材の事です。

反対にあとから使う食材を「おとうと」といいます。
「あにき」という言葉が頻繁に聞こえてくるお店は少し怖いです。笑

おあいそ

元は「お愛想づかしでしょうが、お勘定をお願いします。」の略です。

お会計のことを指します。

要はお店側がお客様に対してお会計をお願いする時に使う言葉なのですが、よくお客様からも「おあいそして!」「おあいそお願いします!」などと声をかけられます。正直どっちでも良いと思っていますが、今本来の意味を理解できたので普通に「お勘定」と言いましょう。

その方がスマートですよ!

にげもの

原価の安いネタのことを指しますが、僕自身は正直使った事ないです。

寿司の数字のかぞえ方

寿司屋の数の数え方を下記の表にまとめました。

この数字の数え方も僕自身は使った事はありませんが参考までにご紹介します。東京の老舗の寿司屋さんなどではよく使われています。

0ヤマ
1ピン
2リャン(ノノジ)
3ゲタ
4ダリ
5メノジ
6ロンジ
7セイナン(セーナン)
8バンド
9キワ
10ピンマル(ソク)
11ピンピン(ナラビ)
12チョンブリ
13ソクキリ
14ソクダリ
15ソクメ(アノ、アーノ)

寿司屋の隠語や専門用語を解説ーまとめ

普段寿司屋に行くとよく使う言葉や、よく聞く言葉もフレーズもあったかと思います。こういう事も知っておくと話のネタになりますよ!

ここでもネタが出てきましたね。そういえば漫才やお笑い芸人の持ち芸も「ネタ」と呼ばれますね。この記事で学んだ知識を活かしてもっと楽しい寿司ライフをお過ごしいただけたら幸いです!

では、この辺で。