【寿司】鯵の旬やブランドを解説【美味しい】

豆知識



悩む人
お寿司やさんでは定番メニューの鯵ですが、旬やブランドなど詳しい情報を教えてください。

どうも、ハマちゃんです。今日は鯵について解説していきます。

ーこの記事を読むとわかる事ー
❶鯵の特徴や生態
❷鯵の美味しい産地やブランド
❸鯵の美味しい食べ方

【寿司】鯵の旬やブランドを解説

寿司でよく使う鯵の旬やブランドなどの知識を解説していきます。

鯵と言えば一部ブランドを除けば、「安くて美味しい魚」というイメージです。青魚ながら白身魚のような透明感のある身質は鯵ならではの特徴です。

鯵の特徴や生態

鯵の特徴

普段家庭や、お寿司やさんで見かける鯵は『マアジ』と呼ばれる鯵です。

その他にも、『ムロアジ』『シマアジ』『ロウニンアジ』などアジと名のつく魚はたくさん存在します。その中でもよく食卓に並び、寿司屋でも比較的よく使う鯵が『マアジ』です。

鯵の語源

鯵の由来は「アジは味がいいから」と言われています。

また、鯵が魚へんに参ると書くのは、「美味しくて参ってしまうから」などと言われていますが、諸説あるようです。

鯵の身質

鯵の身質はピンク色をしています。季節によっては脂ノリも良く、赤身と白身の味を併せ持ちます。

昔から鯵は馴染み深い食材の1つです。刺身や寿司はもちろん、焼いても、煮ても、揚げても美味しい為、日本の食卓には欠かせません。又、加工品にもなります。鯵の干物やムロアジを使った鯵節やくさやなどにも使用されています。

特殊な鱗(ぜいご)について

鯵は両側面に硬い稜鱗(りょうりん)と呼ばれるウロコがついています。

そのウロコの事を日本では“ぜいご”と言います。もともとは外敵から身を守るためについていたものが退化してあの形になったと言われています。確かに普通の鱗より鋭く尖っています。

おそらく人間の手ぐらいであれば鱗を逆目でなでたら切れるぐらい鋭いです。

鯵の生態

鯵は生態によっての個体差が大きい魚です。

鯵は回遊魚?

同じ真鯵でも個体によって回遊しながら生活する物と、瀬付き(根付き)鯵と呼ばれる回遊せずに餌の豊富なポイントに住みつく物が存在します。

面白い事にその生態の違いで鯵の体の色などが変わってきます。その体の色の特徴から『黒鯵』『黄鯵』などと呼ばれます。両者は身質の違いもはっきりしている為、目利きのポイントの1つとなります。

黒鯵

ー黒鯵(クロアジ)ー
回遊中、上空からの鳥などの外敵から身を守る為に背中側を黒く暗い色にします。
その体色の色からクロアジと呼ばれます。
背中を暗い色にする事で光が反射しない為、鳥などの外敵から気づかれにくくなります。

黄鯵

ー黄鯵(キアジ)ー
黄鯵は回遊をしない分上空からの捕食者に警戒する必要がない為、背中側も明るい色をしています。
その色が黄色や金色を帯びた色である事から、黄鯵や黄金鯵などと呼ばれます。

鯵の旬

鯵自体は通年出回りますが、脂がノリ身質がよくなってくるのは、梅雨が明けた夏頃(7月〜9月)からです。

夏の鯵は本当によく肥えており美味しいです。

皮を剥ぐとその身には銀色の膜のような脂をまとっています。

鯵の美味しい産地やブランド

鯵は全世界の熱帯・温帯海域に広く分布しています。日本での主な産地は鹿児島県、兵庫県、島根県、長崎県などがあげられますが、日本各地で水揚げされます。

ここではそんな中でもブランド鯵として名高い産地を紹介します。

関あじ:大分県大分市(佐賀関)

『関あじ』は豊予海峡で漁獲され、大分県佐賀関で水揚げされる高級ブランド鰺です。

豊予海峡は大分県佐賀関と愛媛県佐多岬に挟まれた海域で、潮の流れが早く1年中餌となるプランクトンが豊富な為、その海域のホゴ瀬に鯵が住み着きます。

その住み着いた鯵の群れは豊予海峡だけに住み着いた独立した群れであると言われています。

豊予海峡は水温の変化が少ない事も特徴の1つです。水温変化が少なく、潮の流れが早い為、肥育が良く魚の身質が引きしまっています。

岬(はな)あじ:愛媛県伊方町

『岬あじ』は前述した関あじと同じ豊予海峡で水揚げされる愛媛県のブランドあじです。

関あじ同様1本釣り漁法で水揚げされ、魚にストレスがかからないよう釣り上げられた後も丁寧な処理が行われます。出荷する前に生簀で1日魚を休ませてストレスを抜いてから活け締めし、氷水で身を引き締めてから出荷されるようです。

同じ漁場の魚でも水揚げされる場所によって違う名前で取引されます。

ごんあじ:長崎県三重町

長崎県三重町で水揚げされる『ごんあじ』は瀬付きの黄金(おう“ごん”)アジである事と、五島灘に生息する為頭文字(ごとうの“ご”)をかけて『ごんあじ』と呼ばれるようになったそうです。

『ごんあじ』は五島灘の豊富なプランクトンや小魚や小エビなどを食べているので、よく肥えています。その中でも250g以上の個体で背中が黄金に輝いているものがそう呼ばれています。

漁法は巻き網漁法ではあるものの、漁獲されてから1週間程生簀で「生かし込み」されます。その「生かし込み」の一手間により鯵のストレスが抜け、海で泳いでる時と同じ元気な状態に戻した後に、活け締めされ出荷されるようです。

身質は「生かしこみ」によって脂が身全体に回り、まるで霜降りのような身質と言われています。

どんちっちあじ:島根県浜田町

『どんちっちあじ』は島根県浜田市のブランド名であるどんちっち三魚の一角です。

あじの他に「カレイ」「のどぐろ」が三魚にふくまれます。

山陰沖のあじは日本海に生息する“カラヌス”と呼ばれる体の半分以上が脂で構成されたプランクトンを食べている為、脂質含有量が非常に高いと言われています。中でも、4月〜9月の旬の時期のどんちっちあじは資質含有量が10%を超えると言われており、一般のあじの倍以上の脂質含有量をほこります。

平均脂質が10%以上でサイズが50g以上のマアジが『どんちっちあじ』として出荷されます。

鯵の美味しい食べ方

鯵の美味しい食べ方は普通の鯵の開きや、アジフライなどはネットを見ればすぐ出てくると思うので、生で鯵を食べるときの工夫を少しだけ紹介してみます。

鯵の酢洗い

握りにするときに鯵を酢締めにする事もあるのですが、鯵の身質は白身魚にも近い身質なので酢締めにしてしまうと、せっかくの身質が損なわれてしまいます。

ですので、僕は酢で鯵の表面を軽く洗って握りにする事があります。そうする事で、口当たりがよくなり脂が乗った鯵でもさっぱり美味しく食べれます。

又、鯵には薬味が欠かせません。

王道ではありますが、ネギと生姜は鯵との相性は抜群です。

鯵の旬やブランドを解説:まとめ

庶民的な魚ではありますが、本当に万能で安くて美味しい最高の食材です。

美味しい鯵の知識が身に付いたら、鯵を食べるときの幸福度も変わってきます。

ぜひお寿司やさんに行った際には鯵を召し上がってみてくださいね。

では、また。