どうも、ハマちゃんです。今日は高級珍味の一つである「フカヒレ」について解説していきます。
❶フカヒレの正体
❷フカヒレが高級食材な理由
❸サメのその他の部位の使用方法
目次
【食通必見】フカヒレの豆知識【どこの部位?】
今日は高級食材のフカヒレについて解説していきます。
あまり寿司とは結びつかない食材なのですが、意外に和食屋さんでもフカヒレを調理し提供することがあります。僕自身も最近まで提供したことはなかったのですが、ある和食屋さんで「フカヒレの唐揚げ」
を食べてから、概念が少し変わりお寿司の前におつまみとしてお出しして見たことがあります。
そもそもフカヒレ自体、世間一般的によく食べられる食材ではないので、フカヒレが一体なんなのかもわからない方もいるのではないかと思い、記事にしてみます。
結論から言うと、知っている方もいるかもしれませんがフカヒレは「サメのヒレを加工した物」
です。
では、その「サメのヒレ」がどうして食べられるようになったのかや、どのように加工されるのかを掘り下げて解説してみます。
フカヒレの正体
前述したように、フカヒレは「サメのヒレを加工した物」なのですが、具体的にどのような種類のサメが使われるのか掘り下げてみます。
フカヒレの語源
サメには別称があり、関西以西では海の深いところに棲む事から「フカ」と呼ばれることがあります。シンプルに「フカ」の「ヒレ」である事から「フカヒレ」と言うことになります!
ちなみに中国語では魚翅(ユイチー)
と言います。
フカヒレに使われるサメの種類
フカヒレに使われるサメの種類は40種類くらいあるといわれていますが、その中でもメジロザメ、ツマグロ、ヒラガシラ、シュモクザメ、オナガザメ、ネズミザメ、アオザメ、ヨシキリザメ、ネコザメ。
これらのサメが主としてフカヒレの原料となるそうです。
「フカヒレ」と一言で言っても、加工するサメの種類によって大きく分類もされています。
中国ではヒレの色の違いで白魚翅(パイチー)と、黒魚翅(ヘイチー)
に分類されます。一般的には白いフカヒレの白魚翅(パイチー)の方が珍重されます。中でもメジロザメの白いフカヒレは最も高値
で取引されるといわれています。
白魚翅(パイチー)
白いヒレは白魚翅(パイチー)と呼ばれ、白いヒレを持つメジロザメ、ツマグロ、ヒラガシラ、シュモクザメ、オナガザメなどのフカヒレが原料となります。
一般的にはこの白いフカヒレの白魚翅(パイチー)の方が珍重
されます。
黒魚翅(ヘイチー)
黒いヒレは黒魚翅(ヘイチー)と呼ばれ、黒いヒレを持つネズミザメ、アオザメ、ヨシキリザメ、ネコザメなどのフカヒレが原料となります。
フカヒレが高級食材になった理由
フカヒレを食材として珍重するようになったのかを解説します。
貿易でお金代わりにしていた
江戸時代に遡ります。江戸時代、中国と貿易をしていた日本は当時お金の代わりとして使われていた「金・銀・銅」が少なくなり困っていました。それでも中国から物を輸入しなければならなかった当時の人が考えたのが、「金・銀・銅」の代わりに当時から中国で高級食材とされてきていた「フカヒレ」をお金の代わりにする
と言う事。
もちろん「フカヒレ」だけがその対象ではありませんが、当時お金の代わりに物々交換として他国と取引に使われていた物を「俵物」
と言い、その中に「フカヒレ」も含まれていたのです。
当時はまだ日本では「サメ」の価値がそれほど高くなく重宝されていなかったようです。
食用として注目が集まり始める
その後時代は進み、明治時代に入るとそれまで厄介者扱いされてきた「サメ」を使って加工品を作る技術が広まり始めます。
とは言え、サメ漁の主とする目的は「フカヒレ」ではなく「サメの身」を使って作られる練り物(ちくわ等)
の為で、あくまで「フカヒレ」はその副産物
として作られていたそうです。
その時代に今でもサメの漁獲量日本一を誇る宮城県の気仙沼に注目が集まるようになります。
また昭和に入るとサメの身に限らず、内臓が栄養補給に良い事や、サメの皮が丈夫である事から戦争で使われる防具として使われるようになったりしたようです。
こうして少しずつサメの価値が上がっていきます。
・気仙沼にはサメを加工する加工工場が多く存在する事から、日本一のサメの水揚げ量を誇っています。
なんと日本全体の9割のサメが気仙沼に水揚げされるそうです。
加工にすごく手間がかかる
フカヒレ自体が1匹のサメから数枚しか取れない貴重な部位である事もありますが、フカヒレの加工にはものすごく手間がかかるようです。
加工工程は出荷までに10工程にも別れ、その一つ一つが手作業で行われます。
まずサメのヒレを冷凍処理した後に大きさや物の質によって選別されます。その後、皮を剥いだり骨を除去したりした物を一度乾燥させ、再度水で戻し、味つけなどの加工がされ、再度殺菌・冷凍処理されます。その工程を経た物の中から品質に問題がないか検査にかけられ出荷に至ります。
一つの工程にいったいどれほどの時間を要するのか想像もつきません。そして、フカヒレが高級食材として扱われる理由もうなづけます。。。
サメのその他の部位の使用方法
せっかくなのでフカヒレ以外の部位はどのようにしようされるのかも合わせて解説します。
皮
サメの皮は、水に強く牛や馬などの皮と比べてかなり丈夫
なようです。昔はその上部な皮を使って防具などが作られていたようですが、今の時代では財布やバッグに加工
されます。
昔はサメ皮といえ黒一色だったようですが、現在は技術の進化によりカラフルでおしゃれな製品が多くなってきたんだとか。
サメの身
前述もしましたがサメの身はちくわやはんぺんなどの練り物として加工されます。中には食用として向かない部位もあるようですが、そういう部位も脂を絞り取り肥料などとして加工
されたりもするようです。
心臓
これは少し特殊ですが、気仙沼ではモウカザメの心臓を刺身で食べる文化があり、珍重されるようです。
その名も「もうかの星」
僕も食べたことがありませんのでいつかチャレンジしてみたいと思います。
ちなみにモウカザメだからできるとの事。と言うのもモウカザメは特殊な体質をしており、自在に体温を調整できる血液システムを備えており、血を洗い流さない方が鮮度をよく保てるそうです。
その為モウカザメ以外のサメは水揚げ後すぐに内臓を処理されますが、モウカザメは市場に出てから内臓が処理されるそうです。
コラーゲン
フカヒレを加工する際に出るコラーゲンは美容業界から注目されており、美容に良い物として珍重されるそうです。
フカヒレの豆知識:まとめ
いかがでしょう。普段口にすることが少ないフカヒレではありますが、名産地でもある「気仙沼」ではフカヒレ料理を食べれる飲食店も多く、色んなとこでフカヒレが販売されているそうです。
町全体も「東日本大震災」で大ダメージを受けている中でもサメ漁はもちろん色んな活動を通して、本来の気仙沼に戻るべく色んな試みをしているそうです。
ぜひ気仙沼に足を運んでフカヒレを食べてみてください。
では、この辺で。