トラフグの生態・天然と養殖の違い等【河豚】

豆知識



どうも、ハマちゃんです。今回はフグの中でもトラフグに着目して解説していきたいと思います。

ーこの記事を読むとわかる事ー
❶トラフグの生態と特徴
❷トラフグの天然と養殖の違い
❸トラフグの毒について

トラフグの生態・天然と養殖の違い等【河豚】

トラフグといえば、フグ界の王様的存在で冬の旬の時期には、「てっさ」「てっちり」等のフグ料理で食通を唸らせます。

寿司屋としてはフグの身は身質がしっかりしている為、なかなか握りで提供しているお店は少ないですが、一品料理やおつまみとしてよく提供されています。

そんなフグの生態や特徴などを深掘りしていきたいと思います。

トラフグの生態と特徴

北海道南部から鹿児島にかけての太平洋沿岸、日本海や東シナ海など、あらゆる海水に生息しています。

トラフグではありませんが淡水で一生を過ごすフグもいるなど生態はさまざまです。 基本的には水深の浅い砂や泥、岩礁に生息し、産卵もそこで行います。

普段何気なく見かける高級魚「トラフグ」ですが、実はその生態はとてもユニークなのです。

トラフグの産卵回帰

特に面白いのが「産卵回帰性」と言われる習性です。

有名なのは「サケの産卵」です。ご存知の方も多いかと思いますが、サケは産卵する際に自らが産まれた川に遡上して産卵を行います。フグも同じように自分が産まれた場所に戻ってくると言う習性を持っています。

この習性を利用して資源回復を試みて、全国各地で稚魚の放流が行われているそうです。

放流した稚魚が生き残るのかや、どんな回遊ルートをたどるのかといった研究も行われているため、今後天然トラフグの漁獲量回復にもつながることを期待したいです。

トラフグの潜砂行動

フグはとても臆病な性格だと言われています。

トラフグに限らず多くのフグ科の魚は砂に潜る習性があります。

なぜ砂に潜るかはあまり解明されていないようですが、眠る時にリラックスするため、外敵から身を隠すため、水温変化などの環境に対応するため、など色んな情報があります。

泳ぎはあまり上手ではないですが、砂潜りは得意なフグ。器用に下顎やお腹を使い穴を掘り、そこに体をいれたら尾びれで上手に砂をかけ頭部のみが砂から出る状態を作るそうです。

トラフグの寿命

トラフグの寿命は10年と言われています。

なかにはそれ以上に長く生きる個体もいます。毎年3月〜6月頃に産卵期を迎えるトラフグは、潮流が早く、砂利や小石が多い海底を産卵床にします。

そして、卵から孵化したトラフグの赤ちゃんは、稚魚期・幼魚期を経て産まれてから2〜3年ほどで成魚になります。その2〜3年色んな海を回遊し回るようですが、前述したように成魚になると産卵の為産まれた海域に戻っていきます。

トラフグの泳ぎ方

フグは泳ぎ方にも特徴があります。

普通の魚にはある胸ビレがフグにはない為、背ビレと尻ビレを左右に振って泳ぎます。尾ビレは方向転換用の舵のような役割を担っています。

フグの仲間にはこのような泳ぎ方をする魚が多いです。モンガラカワハギ科のアミモンガラやハコフグ科、フグ科、ハリセンボン科の魚、マンボウなどが似た泳ぎ方をします。余談ですが、マンボウもフグの仲間なのです。マンボウはゆっくりと泳いでいることが多いのですが、危険が迫ると猛烈なスピードでダッシュすることができます。

トラフグの身と体の作り

トラフグに限らず、フグの身は硬い事でよく知られています。

なぜ身を固くする必要があったのか。それはフグの骨の作りが関係しています。助骨と言われる内臓を守る為に必要な骨がフグにはないのです。

肋骨を持たないフグは、その代わりに身を硬くして身を守っていると言われています。そして、なぜ助骨を持たないかなのですが、皆さんも見たことがあるようにフグは怒るとお腹をプク〜と膨らませます。その姿になる為に助骨が邪魔になるからだそうです。

多いときは自分の体重より多くの水を吸い込んで膨らみます。

泳ぎ方が独特で、早く泳ぐことのできないフグ。この泳ぎの能力が敵に劣っている事、自分の体を膨らませ威嚇することでカバーしていたのです。頭が良いのか悪いのかわかりませんが、面白い体の作りをしています。

面白いことに膨らむと何も身動きがとれなくなる為、追い詰められた時の最後の手段が「膨らむ」なのだそうです。

トラフグの天然と養殖の違い

天然のトラフグと養殖のトラフグでは何点かわかりやすい違いが出てきます。

天然物は「尾びれ」が長い

トラフグだけに限らず、多くの魚にこの違いが現れます。

天然のトラフグは広い海で外敵と生存競争しながら泳いでいる為、養殖物と比べると尾びれが大きく発達します。尾びれが長く綺麗な物は天然物だと言えます。

フグは割と繊細な性格です。養殖物は養殖場の生簀が狭いと、そのストレスからお互いを噛み合ったりしてしまうので尾びれが短い上に傷ついていたりすることもあります。

天然物は「身」が少しピンク

フグ刺しにしたときに養殖トラフグの身は真っ白なのに対して、天然トラフグはうっすらと赤みを帯び、ピンクっぽい色をしていることが多いです。この身の色も天然・養殖を見分ける上でのポイントになります。

天然と養殖の「味・食感」の違い

近年の養殖技術の向上で、味の違いで天然か養殖かを判断するのは難しいと言われています。天然・養殖の判別には、味よりも食感の違いで判断されることが多いです。

天然物は荒波、外敵との生存競争に打ち勝ってきている為、やはり身(筋肉)が引き締まっており、身の弾力が強く、コリコリとした食感が楽しめます。一方、養殖物は天然に比べて若干身質がやわらかく感じると言われています。

中には養殖の刺身の方が食べやすいという方もいらっしゃいます。しかし、寝かせ方などでこれらの要素は大きく変化する為、刺身で天然か養殖かを判断するのは結構難しいです。

一番違いが判るのは、火を通した時の身の食感です。

天然の身のぷりぷり感はやはり養殖物とは違います。フグ鍋をした時に香りをかいでみてください。天然のトラフグ鍋から立ちのぼる香りは明らかに違います。これはやはり両者の餌の違いではないかと思われます。

トラフグの毒について

トラフグの毒については別記事にて取り上げて解説していますので、良ければこちらを参考にしてみてください。