ハタハタの旬や生態【シロハタ?ブリコ?】

豆知識



どうも、ハマちゃんです。今日は「ハタハタ」という魚について解説していこうと思います。

ーこの記事を読むとわかる事ー
❶ハタハタの特徴と名前の由来
❷ハタハタの生態と習性
❸ハタハタの旬

ハタハタの旬や生態【シロハタ?ブリコ?】

「ハタハタ」と聞いてすぐにどんな魚がイメージがつく人は少ないと思いますので、先に画像をお見せします。

一般の方では料理をされる方や、ハタハタが地域の名産だったりでなければお目にかかる機会は少ないかなと思います。有名な地域は日本海の山陰沖(島根・鳥取)や、秋田県が有名です。

秋田県では県魚になる程、親しみのある魚で、お腹に卵を持った「子持ちのハタハタ・ブリコ」が有名です。

では、そんな「ハタハタ」について掘り下げていきましょう。

ハタハタの特徴と名前の由来

ま「ハタハタ」の他の魚とは違う特徴や「ハタハタ」の由来などについて解説していきます。

ハタハタにはウロコがない

ハタハタは普段深海に住んでいる魚の為、ウロコを持ちません。深海魚の全ての魚にウロコがついていないわけではありませんが、深海魚にはウロコを持たない魚が多く存在します。

その代わり、体表がヌルヌルしている魚が多いです。

基本的に魚のウロコには水圧・水流・水温などを感知する感覚器官の役割や、微生物や外敵、海水の塩分から身を守ったり、栄養(主にカルシウム)を貯める役割があると言われています。

しかし、ハタハタのようにウロコがもともとないのか、退化したのか体表のヌルヌルでウロコのような役割をしている魚も存在します。

ちなみに、ヌルヌルの代表的な魚のうなぎやどじょうなどの魚はウロコがついてないように見えますが、実際は皮の下に小さいウロコがついているそうです。

ハタハタの名前の由来

話を戻します。「ハタハタ」の由来について…

「ハタハタ」は古代の擬音語。現代で言うところの「ゴロゴロ……」に相当します。

つまり雷のなる様を「ハタハタ……」と昔は言っていたようです。その雷の多い晩秋〜初冬によく獲れる魚である事から「ハタハタ」という名がついたとされています。

「ハタハタ」を漢字にすると「鰰」

これは雷のことを「はたがみ(神)」と神に例えたことから。

表外漢字では「魚」へんに「雷」で「ハタハタ」と読むこともあります。その由来通り雷魚(カミナリウオ)と呼ぶ地域もあります。他にも、この時期は海が大きく荒れて、波の多い中を漁に出ることから、「波多波多」と表記される事もあります。

ー雷が鳴り、海が時化るとやってくるー
実際にハタハタ漁が行われている地域では、11月〜12月にかけて天候が荒れ、雷が鳴り海が時化て、海水が混ざるとハタハタが産卵の為に沿岸によってくる傾向にあるそうです。
ただ、それが何の影響によるものなのかは解明されていないそうです。

ハタハタの生態と習性

生態やそれに付随する習性や、習性に伴うハタハタの特徴についてです。

ハタハタの生態

ハタハタの寿命は5年程で最大で体長20cm程まで成長します。

前述もしましたが、「ハタハタ」は普段は深海に住む深海魚です。

ハタハタの産卵

ハタハタの産卵期はその個体群や海域によって異なりますが、およそ晩秋〜初冬。つまり11月〜1月にかけて。オスは1歳を過ぎたあたりから、メスは2歳ほどになると繁殖活動を始めると言われています。

産卵によって死滅することはなく、寿命を迎えるまで複数年にわたって繁殖活動を行います。

だいたい毎年12月ころになると、産卵のために各地沿岸に寄って来て、岸近くにある藻場もばに卵を産みつけて帰っていきます。その産卵の為に岸に近づいてきたハタハタを漁獲する間の1ヵ月ほどの漁を、秋田県では「季節ハタハタ漁」というそうです。

ハタハタの分布

ハタハタは棲みつく海域によって個体群が分かれているという研究結果が出ており、日本近海に棲みつくハタハタはおよそ3つの個体群によって分けられます。

  • 北海道太平洋群北海道周辺を繁殖海域とする個体群。
  • 日本西岸群 ー 鳥取県から秋田県沖の主に日本海を回遊する個体群。繁殖海域はこれら各県の沿岸とされるが、じっさいは能登半島より西側にはまとまった産卵場がなく、日本海西部系群の繁殖海域は朝鮮半島東岸であると報告されています。
  • 朝鮮半島東岸群朝鮮半島東岸を繁殖海域とする個体群。

こうして個体群は分けられるものの、ハタハタの回遊域は広く、その個体群が別の海域で水揚げされることもあるようです。

細かくいうと、この個体群よりさらに狭い地域ごとの個体群の研究もされています。

上記3つ(①北海道周辺②能登半島以東の各県沿岸③朝鮮半島東岸)の産卵場所以外は今のところ確認されておらず、三陸沖以南の太平洋側で水揚げされることは少ないです。

ハタハタは深海魚

ハタハタは産卵期と稚魚の間以外は深海200〜300m、水温が3℃〜4℃の深い海域の砂泥地に潜って生活しています。

ハタハタは動きが鈍いので、動きが早くアクティブな捕食者から身を守る為、捕食されにくい深海を好むのではないかと言われています。

夜行性の為、日中は深海の砂泥域に身を潜めていますが、夜になると浮上して餌を求めて回遊します。

骨が柔らかい

ハタハタを調理する際にハタハタの骨は柔らかく身離れがいい為、骨付きのまま煮付けや焼き物、フライなどにされますが、それもハタハタの深海に住む習性が関係しています。

深海でゆったりまったり生活している上に、日中は砂の中に潜って生活をしている為、捕食者に狙われることも少ないハタハタは骨が頑丈である必要がないのです。

もともとそうだったのか、進化の過程でそうなっていったのかはわかりませんが、人間と同じように魚の体は生活に適した身体に変わっていくのだと思います。

ハタハタの旬

前述しましたようにハタハタの生態は個体群によって産卵期も違う上に、ハタハタは身の部分と卵、両方に魅力がある魚である事から、水揚げされる地域によって求められる個体も違ってきます。

その辺りを踏まえた上で、地域ごとでの旬について解説を続けます。

県魚がハタハタの秋田県

秋田県ではハタハタが県魚(シンボル)になる程、家庭でも親しまれているそうです。

秋田県名物である魚醤「しょっつる」の原料にもなります。そのしょっつるを用いて秋田の郷土料理「しょっつる鍋」が作られます。

また秋田県では秋田県の方言で「ブリコ」と呼ばれる腹に卵を抱えたハタハタも人気です。産卵期のメスは直径2~3mm程度の小さな卵をびっしり抱えており、卵を塩漬けや味噌漬けにして食べる料理が有名です。

つまり、秋田県では子持ちのハタハタが重宝されます。その為、旬と言われる季節も「冬(12月〜1月)」ということになります。漁も産卵期のハタハタの習性(沿岸に浮上してくる)を利用して行われます。

シロハタで有名な山陰沖

山陰沖では秋田とは違うハタハタが求められます。

「シロハタ」これは山陰地方での「ハタハタ」の呼び名。秋田県とは逆に鳥取県や兵庫県などでは、底引き網で秋から来春にかけて長い漁期で行いますので、産卵前の9月10月〜産卵後の4月が旬となり、卵が無い代わりに脂のノリが格段に良いと言われています。

身に脂が乗るのは出産する前のハタハタで、秋口や春頃に深海底引き網などで獲れた魚体は絶品だと言われます。逆に卵を抱えたメスは味がより淡白になると言われています。

鳥取や兵庫で獲れるものは能登半島より西側の個体群で、産卵の時期には朝鮮半島に接岸する群れと言われています。つまり、山陰沿岸には産卵場所となる場所が少ない為、卵を持ったハタハタが漁獲されることはあまりないのです。

旬の違い

上記のように地域によって、求められる魚体や、その地域の個体群の習性が変わるので、漁法や漁期なども変わってきます。

特にハタハタのような習性を持っていると地域による旬の違いも少なからずあると言えます。

ハタハタの旬や生態【シロハタ?ブリコ?】:まとめ

いかがでしょう?「ハタハタ」という魚。

かなり面白い魚です。なかなか食べる機会もないかもしれませんが、秋田県を中心に東北地方では「塩漬け」「ハタハタ寿司」「佃煮」「味噌漬け」「干したハタハタ」などの加工品もよく作られているようですので、ぜひ美味しいハタハタ料理を食べてみてください。

ちなみに、漁獲枠を設けたり資源管理もされているようですが、年々漁獲量が減っており、漁師さんの高齢化などもある為、昔ほど身近な魚ではなくなってきているとも聞いています。

ぜひ、早めに御賞味あれ。では、この辺りで。