【寿司】ホウボウの生態や旬について【由来は鳴き声?】

豆知識



悩む人
ホウボウという魚について教えて下さい。

どうも、ハマちゃんです。今回はホウボウという魚について解説したいと思います。

ーこの記事を読むとわかる事ー
❶ホウボウの豆知識
❷ホウボウの名前の由来
❸ホウボウの旬や味わいについて

ホウボウの生態や旬について

今日は冬の終わりからよく出回るホウボウの生態や旬・名前の由来などについて解説したいと思います。

あまり聞き慣れない名前の魚だと思いますが、柔らかい身質に、程よい脂があり鯛を凌ぐと言われる程立派な高級魚です。

ホウボウの豆知識

見た目にかなり特徴があり、インパクトがあるので覚えやすい魚です。

名称ーホウボウ/ Gurnard

特徴:全長40㎝にまで成長する。胸ビレの一部が太く発達し、この触手を使って海底を歩く事が可能です。この触手で砂に潜った獲物を感知する事が出来る為、砂に潜ったエビやカニなどを餌にする。

基本情報

ホウボウには別名があり、殿様が愛した魚という意味から“君魚(きみうお)”とも言われる。

また胸ビレがとても特徴的です。鮮やかな緑色の胸ビレがまるで孔雀の翼のように広がります。これは他の魚を威嚇し、自身の身を守る為に使われます。

その他、胸ビレの一部である軟条という感覚器官を備えており、その軟条を使って餌となる獲物を探し出します。この軟条は海底を這うのにも使われており、胸ビレとは思えないほど小刻みに動きます。

素早く動きたい時には、この軟条をおりたたみ、尾びれを使ってすばやく動くようです。

軟条とは

魚のヒレにはスジのような物があります。これを鰭条(きじょう)といいます。鰭条には固い棘条(きょくじょう)と軟条(なんじょう)があります。

棘条は触ると固く、先端がとがっています。軟条は弾力性があって、しなやかです。

ホウボウは他の魚と違い、この軟条を使って餌を探したり、海底を歩いたりします。

ホウボウの名前の由来

ホウボウの名前の由来が気になりますよね。その説はさまざまあるようですが、その中でもこの2つが有力です。

1つ目はマンボウと言うように、“ボウ”には魚という意味があります。

這う魚なので、這うボウ→ホウボウ説。

もう1つが、ホウボウは浮き袋を震わせて鳴きます。その音が“ホウボウ”と聞こえる。又、その鳴き声が方々に響き渡るからという説。

どちらもダジャレみたいなネーミングセンスで、面白いですね。ちなみに、英名ではGurnardと言い、これは“ぶつぶつ言う魚”という意味だそうです。笑 ほんとかな〜?と疑っちゃいたくなりますが、おそらくこの情報を使う事はないでしょう!!

いずれにせよ、名前、容姿、行動。全てが不思議な魚です。

又30㎝以上に成長すると、ベテラン漁師さんは顔つきでオスかメスかの判断も出来るようです。

顔を正面から見た時に頬の部分が厚くふくらんだのがオスで、スマートな顔立ちなのがメスだそうですが、もともと顔の骨がゴツゴツしているのでなかなか素人目線での判断は難しいかもしれません!!

おそらく僕も見分けつけれないと思います。。泣

ちなみに、、
幼魚の時は全身が黒く、大きくなるにつれて体が赤っぽくなり、胸びれも緑色になっていきます。

こんなユニークな魚で、尚且つ祝い事にも大活躍!

赤い皮膚が特徴のホウボウは祝い事や願掛けにもってこいだったのです。

ホウボウは頭が硬く、鳴き声を出す為「頭の骨が硬くなるように。」又「夜泣きをしないように」などの願いを込めて、赤ん坊のお食い始めや、箸始めに用いられたそうです。その他にも、愛媛県の宇和島地方では嫁迎えに仲人がホウボウ2匹を角樽に乗せて持っていく風習もあったと言われています!

このように昔は祝い魚としての需要が高かったみたいです。

中でも良く使用されたのが七五三の祝いだそうで、その際には2尾の頭を揃え、神前にお供えされたとされています。

お食い初め、箸始めに七五三。子供のお祝いにはホウボウを使用する地域は多いようです!

魚(ホウボウ)の旬と味わい

ホウボウの旬と味わいについてです。

旬は秋から初春にかけてと言われ、寒くなるにつれて美味しくなると言いますが、僕の感覚で言うと春前の魚と言うイメージが強いです。というのも産卵を控えるのが初春なのでその産卵に備えて冬を超えて肥えたホウボウが美味しく、市場にも出回るからです。

やはりこの時期に需要も高まりますので、需要があると言う事は美味しいからという事になりますよね!

気になる味わいはというと、脂の感じが心地よく旨味の強い魚です。無駄がない感じですね。変に脂も多くないですし、淡白なんですが、旨味を感じれる。食感の弱いマゴチみたいなイメージでしょうか。

寿司屋ではお造りではもちろん、昆布締めにすれば握りでも美味しく食べれます!

骨やヒレがゴツい分、食べれる部分が少ないイメージですが、その骨からは良い出汁がとれます。

骨にさっと塩をかけ、骨を焼きその骨からとった出汁は調味料がいらない程、濃く美味しいです。

その出汁を使って潮汁なんかにすれば、もう最高です!

和食だけでなく、ホウボウのポテンシャルを生かしたムニエルや、出汁を生かしたブイヤベースなどでも大活躍だそうです。

まとめ

どうでしょう。ホウボウという魚について少し理解していただけたのではないでしょうか。

白身魚の中ではそれほどメジャーな魚ではない気もしますが、年々需要も上がってきており漁獲量も増えてきているとの事です。

ただ、群れで動く魚ではない為一度に多くはとれません。

市場やお寿司屋さんで見かけた際はぜひチャレンジしてみてくださいね!

では、今回のホウボウについてはここまでです。