知っておきたい寿司屋のマナー10選【寿司屋の本音】

職人の技術



どうも、ハマちゃんです。今日は寿司屋さんに行く時や、行った先で気を付けたいマナーについて解説していきたいと思います。

ーこの記事を読むとわかる事ー
❶知っておくとかっこいいマナー10選
❷寿司屋にありがちなマナーに対する寿司屋の本音

知っておきたい寿司屋のマナー10選【寿司屋の本音】

結論から言うと、周りのお客様に迷惑でなければ基本的には問題ありません。

よく寿司屋ではマナーが厳しいとか、マナーを守らなければとか言われていますが、そもそもマナーとは作法でありルールとは違います。

しかしお店側のルールをお客様に押し付ける寿司屋。たまにそんな店があると聞いたりもします。仕方なくルールを設けてる、あるいは事前にお客様に事情説明ができているお店の場合や、味が抜群に好みであったり、ルールに従ってでも行く価値のあるお店であるなら話は別ですが、そんなお店には行かない方がいいです。

僕たち寿司職人が願うのはお客様に美味しく、楽しくお鮨を食べていただきたい。その一心です。マナーを知らなくとも、大人としてかっこいい姿であれば問題ありません。

そんなカッコいいお客様になっていただけるよう一般的なマナーを紹介していきたいと思います。

知っておくとかっこいいマナー10選

知っておくとかっこいいマナー10選を紹介していきたいと思います。

基本のマナー

最初の3項目は公共施設などでの一般常識となんら変わりはありませんが、紹介した上で「なぜそこに気を配った方がいいのか?」について寿司職人目線で解説します。

1、香水などの匂いの強い物を控える。

よくあるのはタバコや香水の匂いです。正直これが1番気をつけた方がいい点の一つかもしれません。

匂いというのは味に直結してしまう部分の一つで、特に職人としてもかなり気を使うポイントです。香水の匂いやタバコの匂いが食事中にそれも高級寿司を食べている時に香ってしまうと気を害される方もいます。

お店としてもここの部分だけ予約の際に「香水の使用をご遠慮いただいてます」と声をかけてご理解いただきたい旨をお伝えし、対策されているお店もよくあります。

香水が好きな方や喫煙者の方は一緒に行かれるお連れの方にお店に入る前に聞いてみてもいいかもしれませんね。

2、予約時間に遅れない。

これは鮨屋のマナーというよりは社会人としてのマナーですね。

予約時間には遅れないようにしましょう!どうしても時間に間に合いそうになければできるだけ早くお店に連絡してあげると親切な対応だと思います。

ただ、もし遅れてしまっても遅れてしまったからと変に気を使う必要はありません。そこに気を使われてごゆっくり食事を楽しんでいただけないことの方がお店側としては辛いです。

鮨屋としては多少遅れられてもそこまで問題ないと僕は思っています。ただ、提供に使える時間は限られているので、提供順や提供ペースが通常より早くなったりといったことが考えられます。美味しいものを美味しい状態で出してお客様が喜んでくだされば何よりだと思います。

3、声の大きさに気を使う。

これも一般常識ですよね。楽しく会話しておられる姿を見るのは寿司職人としてはとても嬉しく思います!ただ、他にお客様がおられる場合は声の大きさには気遣いが必要です。

店側としても盛り上がっている中、声を小さくしてくださいとは言いづらい物です。少し話が盛り上がってきたと思ったら周りを少し見てみるといいかもしれません。

これらのマナーに共通しているのは「ひとり」の空間では求められないことです
自分以外の誰かと共通の空間を過ごすからこそ、意識の矢印が自分のほうばかり向いているとその場の空気が悪くなってしまいます。

鮨屋にありがちなマナー

ここからは寿司屋ならではのマナーになります。

4、アクセセリーや時計に気を遣う?

寿司屋のカウンターは立派な白木でできていることがほとんどです。その白木のカウンターを傷付けてしまうので金属の時計や、アクセサリーは外した方がいいのでは?といったコメントや意見を聞いた事があります。

こういう意見を見るとすごく寿司屋目線で考えてくれているな〜と感じて感動します。確かに何かを引きずったであろう傷などはまれにカウンターについてしまっている事はあります!

しかし、あまり気にしないで大丈夫です!傷を故意につけて帰るような人いないのわかってますし、そんな人が来る寿司屋は正直「ん〜」と思います。普通にしてたら傷つきませんから。

5、写真を撮りすぎてはいけない??

写真については普通に撮影していただいて大丈夫だと思いますが、お店によってはあまり撮られたくないお店があるのも事実です。

写真を撮る前に「写真OKですか?」「写真撮らせてもらいます」などと声をかけてみると良いと思います。僕も鮨の記録や研究に写真を撮らせてもらいますが、その都度大将にお声かけしています!

また撮影する際には店主やスタッフの顔、他のお客様の顔などが入り込まないよう注意を払い撮影すると良いと思います。

6、手で食べなければいけない??

全くどちらでも大丈夫です。

手で食べる方も、お箸で食べる方もいます。食べ方は人それぞれで人に合わせる必要はないと思います。お店側としても「手で食べてほしい!」みたいな感情はないです。

仮に手で食べてほしいものがあれば、手渡しをしたり、良かったら手にとって召し上がってくださいと声をかけさせていただいたりします!

手で食べる名残があるのは昔寿司はファストフードとして屋台で出されていたからです。

7、早く食べなければいけない??

これも良く聞くマナーです。確かに店側としては早く食べていただきたい思いはあります。それは料理には温度が密接に関係しているからです。温かいものは温かいうちに、冷たい物は冷たいうちに。

温度は料理がより美味しく感じれる要素の一つという事を覚えておくと良いと思います。これは旨味の数値としても実験等で実証されています。

お勧めをしますが、あくまでお勧めであって強制ではありません。早く食べたい方は早く食べたら良いし、ゆっくり食べたい方はゆっくり食べて良いと思います!

自分の好きなものを好きなペースで食べるのが1番ですから。

8、知ったかぶりをしてはいけない??

知ったかぶりをしてはいけないというよりは、かっこつけない方が良いという事だと思います。知っている事は知見として人に教えてあげても、その話を大将にふってみても良いと思います。

僕自身も寿司に関する事や自分が扱っている食材については勉強して知識もたくさんありますが、知らないこともたくさんあります。自分が知らない情報をお客様から教えていただくこともありますし、店側としては嬉しい事でもあります。

ただ、全ての大将がそうではないと思いますので、あまりしつこく話をすると煙たがられることも無きにしも非ずです。

9、符丁を使ってはいけない??

使っていただいて全く問題ありません。

寿司屋には符丁と言われる業界用語がたくさんあります。よく耳にする言葉も実は符丁だったりするので、それを知ると結構面白いです。ぜひ下の記事も参考にしてみて下さい。

10、シャリこまやサビ抜きは邪道??

全くそんなことありません。サビ抜きOKです。

シャリこまとは握る寿司のシャリを小さめにしてもらうことを言います。よく寿司は全てを計算してシャリの量を調整しているから大将の握る大きさで食べないといけないとか聞いたりします。

確かにシャリの量は握るタネによって少し変えている職人さんがほとんどだと思います。

しかし、食べるのはお客様本人です。美味しいと感じる感覚は人によって違いますので、本人の意思や注文は可能な限り答えれるようにしたいと店側は思っています。

寿司屋にありがちなマナーに対する寿司屋の本音

本当に色んなマナーがあると思われがちですが、実はたいしたマナーではありません。世間一般の常識と美味しいお鮨を食べたいと思う気持ちがあればどんな寿司屋さんでも大体大丈夫です。

僕たち寿司屋の仕事はお客様あっての仕事です。

誠心誠意美味しい物を提供できるよう、その空間を楽しんでいただけるよう最善を尽くしておもてなしをするのがプロの寿司職人としての仕事です。

堅苦しいイメージなんてなくて良い。そう僕は思っています。

YouTubeで本音を語っている職人さんを見つけましたのでリンクを貼っておきます。

知っておきたい寿司屋のマナー10選【寿司屋の本音】まとめ

寿司屋のマナーについて解説してみました。

マナーは作法。ルールではなく自分以外の誰かと共通の空間を過ごすからこそ必要なことです。食べ方よりもその空間を崩すことのないよう、周りに気を遣うと良いと思います。

特に「香りの強いものは避ける」「声の大きさに気をつける」

ここだけ守っていただき、楽しく美味しく寿司を食べていただければ寿司職人としては嬉しく幸せなことです。