
どうも。ハマちゃんです。今日は渡り蟹について解説します。
結論から言うと渡り蟹ってカニは旨いです。なじみ深い物からお伝えしますと、韓国料理にカンジャンケジャンて料理があると思いますがそれに使われているカニです。
まず、特徴を押さえます。
特徴❶脚が平たく、水をかけるので泳ぐ事ができる。
特徴❷メスの内子が充実するのは冬〜春。
特徴❸水揚げが多いのは夏場。旬はオス夏、メス冬。
では、特徴を詳しく解説していきます。
目次
渡り蟹の特徴を掘り下げよう。
正式名称ーガザミ / 通称:渡り蟹 / Swimming crab

脚が平たく、水をかけるので泳ぐ事ができる。
写真を見てもお分かりかと思いますが、1番下の脚が平たくオールみたい
になっています。
これを使って海中を素早く泳ぐ事が可能なカニ
です。英名がSwimming crab
になるのもわかりますね。
普段は砂に潜って目だけを砂の上に出して嫉妬しています。あまり動くことはないのですが、大きな敵などが来ると泳いで逃げます。
メスの内子が充実するのは冬〜春。
渡り蟹と言えば、内子
ですね!真冬になるとメスの渡り蟹は深い海に潜り冬眠するそうです。
水温が上がってくると、冬眠から覚め晩春に産卵しお腹に卵を抱えます。
このお腹に抱えた卵はすでに成熟した卵なので内子ではなく“外子”
と言います。内子はこの成熟した卵“外子”になる前のメスの卵巣です。
水揚げが多いのは夏場。旬はオス夏、メス冬。
通年水揚げはあるようですが、その中でも水揚げが多いのは夏
だと言われています。
オスは夏に旬を迎え、メスは冬に旬を迎える為、渡り蟹の醍醐味は時期によって異なります。夏のオスは旨味が強く、引き締まった身質。メスはやはり内子ですね!!
渡り蟹の特徴(甲羅、構造)
湯がくと真っ赤になりますが、生きた状態の渡り蟹の甲羅は黄色とブルーが混ざったような色
をしており、脚やハサミなどは青色に近い色で特殊な模様もあります。さらに甲羅やハサミにギザギザしたトゲなどもあり、外敵から身を守る為に少し変わった見た目のカニです。
また、オスとメスでもわかりやすく見た目が違います
。普通にみるとそんなに違いに気づきにくいのですが、比べて比較するとオスは“甲羅が小さめで脚が長く”、メスは“甲羅が大きく、脚が短い”
です。
また、1番の違いがカニを裏返した時のふんどしの形状
です。オスのふんどしは細いのに対して、メスのふんどしは抱卵ができるよう幅が広くなっています。

・上がメス、下がオス
・形の違いがある部位が“ふんどし”
カニのふんどしとはカニの甲羅の裏側にあるお腹の部位です。よくふんどしと呼ばれますが、“前掛け、はかま”などとも呼ばれます。卵を抱卵しているメスガニにはこの部位に茶色の外子が見られます。
オスとメスの味の違い
前述しましたようにメスは冬眠明けの冬〜春すぎまで、オスは7月〜11月頃までが旬とされています。渡り蟹といえば“内子”と思われている方も多いかもしれませんが、夏のオスガニもメスにはない良さ
があります。
確かに内子には卵の黄身や、雲丹のような濃厚さがあり何をしても美味しく食べれます。焼いても、蒸しても、生でも半生でも美味しいです。オスガニはオスガニで内子は入っていませんが、メスにはない身入りが特徴
です。
そして、その身の甘みが強い
。メスガニの数倍の甘みがあるとも言われています。食通は本当の渡り蟹の美味しさを味わ痛いなら夏のオスを食べろと言われるほどです。
メスの美味しさは内子。うにや卵黄を彷彿させる濃厚さ。
オスの美味しさは身の甘み。メスがにの10倍と言われている。
渡り蟹の特徴(生態)
渡り蟹の生態についてですが、面白いのが産卵方法。渡り蟹は年に2度産卵する
事がわかっています。
晩春に腹に卵を抱え3週間ほどかけて卵を孵化させると、その後夏にもう一度産卵
します。最初に生まれた卵は一番子と言い、後に生まれた卵は二番子と言うようです。メスすごい頑張ります!!
ただ、やはり産卵量は一番子の方が多く、二番子になると数はかなり減る
と言われています。
行動は夜行性の為、明るいうちは砂に潜ってじっとしていますが、夜になると小魚などの餌を求めて活発に行動します。
渡り蟹の特徴(名産地)
渡り蟹は北海道から台湾まで広い地域に分布しています。特に内湾の波が穏やかな水深30mぐらいの砂底を好んで生息します。一昔前は東京湾や三河湾でもたくさん渡り蟹が水揚げされていたそうですが、埋め立てなどの影響もあり生息数は減ってきているようです。
現在では東京以南の愛知県や九州の福岡県、瀬戸内海などでの水揚げが多いです。
最近での1番の変化は東日本大震災の影響
です。震災以降、仙台湾南部に多くの砂泥が堆積したことで、2012年頃から東北での生息数が急増し、2015年には宮城県が漁獲量全国1位
になったそうです!
産地で言うと関西が多く、瀬戸内海は兵庫の坊勢、山口宇部、愛媛の今治。大阪湾は泉州です。
その他、九州は有明海の「竹崎がに」「太良がに」天草は「姫がざみ」などがある。
渡り蟹について(まとめ)
どうでしょう。渡り蟹の特徴、抑えられましたでしょうか?他のカニと比べるのではなく、渡り蟹には渡り蟹の良さがあります。ぜひ時期での違い、オスとメスでの味の違いなどを食べ比べしてみてください。
では、また。